386煙AMP アコギピックアップ研究編  tacoピン 
ピエゾ用のプリの入力インピによる周波数特性

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386煙AMP アコギピックアップ研究編 
ピエゾ用のプリアンプ
入力インピーダンスによる周波数特性

先回の研究で、入力インピはそれなりに高いほうが、低域が削れにくいという結論でした。

削れ具合とインピが高い場合のデメリットについての視覚的です。

 

 

 

実験回路

 

 
回路は同じ。

入力インピーダンスが高いといわれているFETのアンプで実験します。

・ ピエゾ2枚を張り合わせる。
・片側のピエゾをパソコンのラインアウトにつなぐ。パソコンから信号(音)を出す。
・もう一方のピエゾをプリアンプを模した、FETを使ったバッファアンプにいれる。この入力とこの抵抗値を色々変える。
・出力波形をPCに入れてWavwspectraで視覚化。

・図ではオシロとなっているが実際はPCへ
・1μFのコンデンサも100μFに変更

図のピンクの抵抗を
16.4M(8.2M×2)、1M、100Kと変えてみます。

 1MΩ

 

 

 音の周波数:
  20−20KHz
 入力抵抗:
  1MΩ

これを基準

 1MΩと100KΩ

 

   音の周波数:
  20−20KHz
 入力抵抗:
  100KΩ

青が100KΩ
赤が1MΩ

明らかに100KΩは
100KHzから減衰

1MΩと16.4MΩ

 

音の周波数:
  20−20KHz
 入力抵抗:
  16.4MΩ

青が16.4MΩ
赤が1MΩ

低域では微妙な差が

1MΩと16.4MΩ

 

1Mと16.4Mについて
20−100Hz部分を拡大

青の16.4MΩに比べると
赤の1MΩの方が微妙に減衰

ということで・・

 

入力インピが高い方が、低域は削れにくい。
先回の研究が一応周波数特性のグラフで視覚化できたと思う。

それにしても

適当な実験結果ながら、
20ヘルツから2Kヘルツくらいのフラットさは素晴らしい。ギターの基音は80−1Kくらいでしょうから十分カバーしてると思う。

さてさて

 

じゃ、入力インピーダンスが高いほうがいいのか?
ということですが、

抵抗は1MΩより大きいはやや手に入りにくい・・という事情以外で

入力インピが高い場合の問題を視覚化できないかな?
少しだけ実験です

1MΩ

 

今回の実験の場合の
無音時の周波数特性。

低域の山は丁度60Hz

東海地方なので商用電源の周波数は60Hz

いわゆる「ブーン」ノイズ
それ以外はパソコンノイズとか色々でしょうね。

1MΩと16.4MΩ

 

赤:1MΩ
青:16.4MΩ

全域にわたって
16.MΩが上回った

1MΩと100KΩ

 

赤:1MΩ
青:100KΩ

全域にわたって
100KΩが下回った

なるほど

 

信号が入ってない無音時は信号は0が理想なので
無音時のレベル大:ノイズが大きい
無音時のレベル小:ノイズが小さい

1MΩとくらべて
 16.4MΩ:大きい
 100KΩ:小さい
入力インピーダンスが高いと
ノイズが入りやすいので

 ノイズ対策が大切。

ということですね。

結論

 

ピエゾのアンプとしては、
 入力インピが高いほうが低域は削れにくい。

アンプの入力インピを高くする
  ノイズレベルが上がる



予定通りの結果と入力インピによるノイズの差が視覚化できました。

入力インピ100KΩでも
100HZ以上の領域ならほとんど周波数特性が変わらないので、プリアンプのBASSを下げての音作りを好む方は、
アンプの入力インピを低めで設計したほうがノイズ的に有利そうとか、

入力インピだけで色々と楽しめそうですね。

とはいえ・・ブレッドボードのバラック実験ですが、60Hzのブーンがノイズレベル的には超支配的ですね。

これを対策しないとお話が始まらない気がします(笑)

 

 

 

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