386煙AMP アコギピックアップ研究編  tacoピン 
ピエゾ用のプリの入力インピはどの程度必要?

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386煙AMP アコギピックアップ研究編 
ピエゾ用のプリアンプ
入力インピーダンスはどの位高い方がいい?

 「ピックアップはインピーダンスが高いからどーやらこーやら・・・・」と
よく見かけます。
市販プリだと、マグネのプリの入力インピーダンスは数百Ωから1MΩくらい。
ピエゾ用に至っては4.7MΩとか10MΩとかいうのも見かけます。

どの程度高ければいいのか実験です。

 

 

 

実験回路

 

 
入力インピーダンスが高いといわれているFETのアンプで実験します。

・ ピエゾ2枚を張り合わせる。
・片側のピエゾをパソコンのラインアウトにつなぐ。パソコンから信号(音)を出す。
・もう一方のピエゾをプリアンプを模した、FETを使ったバッファアンプにいれる。この入力とこの抵抗値を色々変える。
・出力波形をオシロで測定。

図のピンクの抵抗を
8.2M、1M、100K、10Kと変えてみます。

2KHz 8.2MΩ

 

 

 音の周波数:2KHz
入力の抵抗は8.2MΩ

2KHz 1MΩ

 

  音の周波数:2KHz
入力の抵抗は1MΩ

調整が悪くて比較しずらいが
波の一番高いー低いの幅は
8.2MΩとさほどかわらない

2KHz 100KΩ

 

音の周波数:2KHz
入力の抵抗は100KΩ

100KΩはかなり低いと思うが、ほんの気持ち程度小さいだけ

2KHz 10KΩ

 

音の周波数:2KHz
入力の抵抗は10KΩ

10KΩだと少し小さくなる。
つまり、入力インピーダンスが
10KΩ程度のアンプでは、高いインピーダンスのピエゾの出力を受けきれずに信号レベルがやや落ちる。

ということで、入力インピが

10KΩは低すぎだが、
100KΩもあれば十分!

そんなはずはない

 

ピエゾ用アンプの入力インピは100KΩあれば十分?!

市販のプリアンプとかは、
少なくとも500KΩ以上はあるので、この結果はちょっと??

ということで

2KHzというかなり高音でのテストだったので、次は低音といっていい100Hzで追加テストしてみる。

100Hz 8.2MΩ

 

音の周波数:2KHz
入力の抵抗は8.2MΩ

100Hz 1MΩ

 

音の周波数:100Hz
入力の抵抗は1MΩ

8.2MΩとほぼ変わらない

100Hz 100KΩ

 

音の周波数:100Hz
入力の抵抗は100KΩ

小さくなった。
しかも20−30%小さい

100Hz 10KΩ

 

音の周波数:100Hz
入力の抵抗は10KΩ

かなり小さくなる。
1/10以上といってよい。

なるほど

 

入力インピーダンスが小さいアンプにつなぐと
高音に比べて、低音は急激に減衰する。

プリアンプやDIなしで、いきなり卓とか、のインピーダンスがあってない状況のピエゾ・ピックアップの音は

「シャカシャカ」

と表現されることが多いのはコレが理由かも。

ちなみに超低音の50Hzだと?

50Hz 8.2MΩ

 

音の周波数:50Hz
入力の抵抗は8.2MΩ

50Hz 1MΩ

 

音の周波数:50Hz
入力の抵抗は1MΩ

50Hzという超低音の場合、1MΩでも十分ではなく、やや減衰する。

50Hz 100KΩ

 

音の周波数:50Hz
入力の抵抗は100KΩ

100KΩではさらに減衰

結論

 


ピエゾピックアップにつなぐプリアンプの入力インピーダンスは・・・

100ヘルツ以下の音域を考えると少なくとも1MΩは欲しい。1MΩ以上の4.7Mとか8.2Mとかでも高すぎるということはなく低音域を減衰させにくいという効果はあると思う。

1000ヘルツ以上とかの音域であれば、ピエゾのアンプの入力インピーダンスは100KΩもあれば音への影響はさほどない。

ということで、

やはり1MΩ以上。

4.7MΩとかでも、オーバースペックということではなさそう。

 

 

 

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